(ネタバレ注意) ポケットモンスター ソード クリアした感想 #ポケモン剣盾
ポケモンソードを発売日の0時からプレイを開始し、その後ぶっ通しで遊び続け、翌日の13時にはクリアしました。プレイ時間にするとおよそ24時間程度でした。当然ながらまだ対戦環境には入っていないので、ストーリークリアまでの感想を書いていきます。
switch向けにHD化され、今までで一番綺麗で画になるグラフィックが作られています。町を歩いたり、ポケモンを眺めているだけでも満足感があるし、特にワイルドエリアの広がりはよく表現出来ていて、一歩足を踏み入れたときのワクワクは最高でした。ワイルドエリアで少しフレームレートが安定しないのが欠点ですかね。ゼノブレイド2やBotWではちゃんと出来ていることなので、このあたりの最適化はもう少し頑張れただろうけど、開発期間的には仕方ないんだろうか。
すべての町にジムが存在し、よく言えばコンパクトで無駄がない、悪く言えば遊びがなく幅の狭いフィールドといったところ。正直なところ、従来作に比べると遊び終わったときに世界全体が狭く感じました。見た目の広がりはかなり大きい分、実際に歩いてみると「あれ? 意外と小さいな」という印象が否めない。もう少したくさんの町やフィールドを歩いてみたかったです。特にワイルドエリアはもっと欲しかった。
従来作から大きく外してきたな、という感じ。まず、悪の組織というものが存在すらしないというのは面食らいました。悪の組織が世界をなんかするとか、伝説のポケモンとの因縁がどうこうとか、そういう今までのノリは最小限に抑えられ、あくまで主人公が様々な町を巡ってチャンピオンになるまでの物語として成立しています。実を言うと自分はここ最近のポケモンのストーリーテリングがあまりにドラマチックになりすぎて、喋らない主人公との噛み合わせが悪いのではないかと危惧していました。主人公が喋らないぶん、Nやヒガナ、リーリエといったNPCが強く主張する必要があり、プレイヤー自身が置いてきぼりになりがちになることが多いと感じていたので、今回のストーリーはあくまでコンパクトに、少年の等身大の冒険としてよく出来ていたと思います。少なくとも、過去作に多少なりともあった不快感のようなものがまるでなかったため、余計なことを考えずに気持ちよくプレイすることが出来ました。ただ、規模が小さい分ボリュームも少なめに感じました。今までなら定番だったクリア後の追加シナリオも今の所確認出来ていないのは残念なところです。
(11/20追記)追加ストーリーを確認しました。量としてはそれほど多くはありませんが、本編の補完としては十分じゃないでしょうか。
ソード・シールドでは過去作に登場した全てのポケモンが使えるわけではありません。それ自体は非常に残念なのですが、ゲームの本質的な面白さとは関係ないと思いました。そりゃもちろん全部使えるに越したことはないですけど、例えば前作との互換切りがなされたルビー・サファイアでは、ファイアレッド・リーフグリーンやポケモンコロシアムが発売されるまでの間一部のポケモンが使用できない状態が続いていましたが、それを理由にルビー・サファイアのゲームとしての面白さが損なわれるわけではありません。今作では事前情報で新ポケモンをあまり公開していなかったため、序盤草むらに入った瞬間から見たこともないポケモンが洪水のように押し寄せてきます。これが非常に楽しい。サン・ムーンではほとんどの新ポケモンを事前に公開してしまっていましたが、やっぱり新作はこうでなくっちゃ。新ポケモンの中には一見して「えっ!?」と思うようなデザインのものもいるのですが、これも実際に動いてるのを見てみると意外と愛嬌があり、すぐに愛着が湧きました。
使えるポケモンが限られることとゲームの面白さは関係ないと上述しましたが、そうなってくるとやはり問題になるのは今作の宣伝手法です。これはゲームとは一切関係ない、ゲームフリークやクリーチャーズ、株ポケの広報担当や経営陣が抱える問題だと思うのですが、PVやCMであたかもこれまでのポケモンが大集合しているかのような宣伝を繰り返しているのがあまりに不誠実です。しかも、使えないポケモンがいるということはE3のライブ配信やメディアのインタビューで増田さんが漏らしたことであり、公式からは一切発表されていないというのは信じがたいことです。ゲームそのものは過去作からの要素を全て拾い上げることを諦めたかわりに新しい試みをしてよく仕上がっているので、あくまで「新世代のポケモン」「従来とはまったく別のポケモン」として宣伝すべきだったのです。
今作に限ったことではないですが、発売2週間前には既にリーク画像が出回っているのは重く見るべき問題です。原因はわかりきっていて、全世界同時発売をしているから。残念ながら日本よりも治安が悪く、発売前ソフトの盗難や流出が多い国というのは存在するので、そこと発売日を合わせたがために日本のプレイヤーがリーク被害を受けるというのはなんとも理不尽な話です。これに関しては発売日ずらせ、としか言えないのですが、そうすると今度は逆に発売が遅い国が早い国からのネタバレを見せつけられるわけで…ままならないですね。
ダイマックスのシステム自体は現時点では悪いものには思えないのですが、どうしても演出が長く感じてしまう。対戦の演出自体をオフにすれば改善するのかな? 対戦環境でのバランスは今後わかってくると思います。
主人公の衣服を着せ替えられるのはグラフィックも綺麗になった分楽しいです。ただ、服のバリエーションが少なく感じました。普通の半袖Tシャツすら見当たらないのはちょっとね。わりと厚着ならバッチリ決まるんですけど。
従来のポケモンではポケモン以外の人間の動きが手抜きというか、モーションを用意せずその場でもぞもぞするだけだったり暗転して「〇〇は✕✕をした!」とテキストでだけ表示して済ませることが多かったのですが、今作ではカットシーンでは専用のモーションを用意されているし、トレーナーの動きも露骨な省略は控えめで、今までのような手抜き感はだいぶ緩和されているように感じました。また、バトル中にトレーナーのカットインの演出が入ったり、それによってポケモンの能力が上がったりするのも、従来ではなかったことなので戦闘システムそのものに手を入れてきたな、と好印象です。
細かいところでは、UIが使いやすくまとまっていたり、セーブ・ロードが短いのは良い点です。このあたりは悪いと不満を覚えますが、良くても褒められることは少ないのでちゃんと評価してあげたいですね。
ゲームとしては非常に面白かった。フィールドは綺麗だし、ポケモンも魅力があります。ただ、それだけにボリュームが少なめに感じてしまうのは残念でした。サン・ムーンの時は「露骨に未完成なところがある」というネガティブな理由でしたが、今回は「もっとこの地方を冒険したい」というポジティブな理由で、もっとボリュームが欲しいところです。
DLCを熱烈に希望します。服装でもいいし、新シナリオでもいいし、最高なのは新たなワイルドエリアの追加ですかね。そのあたりを有料DLCで追加してくれたら、それに越したことはありません。ただ、ポケモンなんですよねこれ。結局マイナーチェンジで買い直しの目に遭うのかと思うと、やや憂鬱です。特にウルトラサン・ウルトラムーンというひどいマイナーチェンジを食らった後なので。「誤差みたいな変更点のある2周目」ではなく、「チャンピオンになった主人公のその後の物語」が見たい、という意味もあります。モンハンですらG級商法をやめてアップデート対応に切り替えたので、ポケモンも見習っていくべきではないんでしょうか。期待しています。
グラフィック
switch向けにHD化され、今までで一番綺麗で画になるグラフィックが作られています。町を歩いたり、ポケモンを眺めているだけでも満足感があるし、特にワイルドエリアの広がりはよく表現出来ていて、一歩足を踏み入れたときのワクワクは最高でした。ワイルドエリアで少しフレームレートが安定しないのが欠点ですかね。ゼノブレイド2やBotWではちゃんと出来ていることなので、このあたりの最適化はもう少し頑張れただろうけど、開発期間的には仕方ないんだろうか。
フィールドマップ
すべての町にジムが存在し、よく言えばコンパクトで無駄がない、悪く言えば遊びがなく幅の狭いフィールドといったところ。正直なところ、従来作に比べると遊び終わったときに世界全体が狭く感じました。見た目の広がりはかなり大きい分、実際に歩いてみると「あれ? 意外と小さいな」という印象が否めない。もう少したくさんの町やフィールドを歩いてみたかったです。特にワイルドエリアはもっと欲しかった。
ストーリー
従来作から大きく外してきたな、という感じ。まず、悪の組織というものが存在すらしないというのは面食らいました。悪の組織が世界をなんかするとか、伝説のポケモンとの因縁がどうこうとか、そういう今までのノリは最小限に抑えられ、あくまで主人公が様々な町を巡ってチャンピオンになるまでの物語として成立しています。実を言うと自分はここ最近のポケモンのストーリーテリングがあまりにドラマチックになりすぎて、喋らない主人公との噛み合わせが悪いのではないかと危惧していました。主人公が喋らないぶん、Nやヒガナ、リーリエといったNPCが強く主張する必要があり、プレイヤー自身が置いてきぼりになりがちになることが多いと感じていたので、今回のストーリーはあくまでコンパクトに、少年の等身大の冒険としてよく出来ていたと思います。少なくとも、過去作に多少なりともあった不快感のようなものがまるでなかったため、余計なことを考えずに気持ちよくプレイすることが出来ました。ただ、規模が小さい分ボリュームも少なめに感じました。
(11/20追記)追加ストーリーを確認しました。量としてはそれほど多くはありませんが、本編の補完としては十分じゃないでしょうか。
登場するポケモン
ソード・シールドでは過去作に登場した全てのポケモンが使えるわけではありません。それ自体は非常に残念なのですが、ゲームの本質的な面白さとは関係ないと思いました。そりゃもちろん全部使えるに越したことはないですけど、例えば前作との互換切りがなされたルビー・サファイアでは、ファイアレッド・リーフグリーンやポケモンコロシアムが発売されるまでの間一部のポケモンが使用できない状態が続いていましたが、それを理由にルビー・サファイアのゲームとしての面白さが損なわれるわけではありません。今作では事前情報で新ポケモンをあまり公開していなかったため、序盤草むらに入った瞬間から見たこともないポケモンが洪水のように押し寄せてきます。これが非常に楽しい。サン・ムーンではほとんどの新ポケモンを事前に公開してしまっていましたが、やっぱり新作はこうでなくっちゃ。新ポケモンの中には一見して「えっ!?」と思うようなデザインのものもいるのですが、これも実際に動いてるのを見てみると意外と愛嬌があり、すぐに愛着が湧きました。
宣伝手法
使えるポケモンが限られることとゲームの面白さは関係ないと上述しましたが、そうなってくるとやはり問題になるのは今作の宣伝手法です。これはゲームとは一切関係ない、ゲームフリークやクリーチャーズ、株ポケの広報担当や経営陣が抱える問題だと思うのですが、PVやCMであたかもこれまでのポケモンが大集合しているかのような宣伝を繰り返しているのがあまりに不誠実です。しかも、使えないポケモンがいるということはE3のライブ配信やメディアのインタビューで増田さんが漏らしたことであり、公式からは一切発表されていないというのは信じがたいことです。ゲームそのものは過去作からの要素を全て拾い上げることを諦めたかわりに新しい試みをしてよく仕上がっているので、あくまで「新世代のポケモン」「従来とはまったく別のポケモン」として宣伝すべきだったのです。
リーク問題
今作に限ったことではないですが、発売2週間前には既にリーク画像が出回っているのは重く見るべき問題です。原因はわかりきっていて、全世界同時発売をしているから。残念ながら日本よりも治安が悪く、発売前ソフトの盗難や流出が多い国というのは存在するので、そこと発売日を合わせたがために日本のプレイヤーがリーク被害を受けるというのはなんとも理不尽な話です。これに関しては発売日ずらせ、としか言えないのですが、そうすると今度は逆に発売が遅い国が早い国からのネタバレを見せつけられるわけで…ままならないですね。
その他
ダイマックスのシステム自体は現時点では悪いものには思えないのですが、どうしても演出が長く感じてしまう。対戦の演出自体をオフにすれば改善するのかな? 対戦環境でのバランスは今後わかってくると思います。
主人公の衣服を着せ替えられるのはグラフィックも綺麗になった分楽しいです。ただ、服のバリエーションが少なく感じました。普通の半袖Tシャツすら見当たらないのはちょっとね。わりと厚着ならバッチリ決まるんですけど。
従来のポケモンではポケモン以外の人間の動きが手抜きというか、モーションを用意せずその場でもぞもぞするだけだったり暗転して「〇〇は✕✕をした!」とテキストでだけ表示して済ませることが多かったのですが、今作ではカットシーンでは専用のモーションを用意されているし、トレーナーの動きも露骨な省略は控えめで、今までのような手抜き感はだいぶ緩和されているように感じました。また、バトル中にトレーナーのカットインの演出が入ったり、それによってポケモンの能力が上がったりするのも、従来ではなかったことなので戦闘システムそのものに手を入れてきたな、と好印象です。
細かいところでは、UIが使いやすくまとまっていたり、セーブ・ロードが短いのは良い点です。このあたりは悪いと不満を覚えますが、良くても褒められることは少ないのでちゃんと評価してあげたいですね。
まとめ
ゲームとしては非常に面白かった。フィールドは綺麗だし、ポケモンも魅力があります。ただ、それだけにボリュームが少なめに感じてしまうのは残念でした。サン・ムーンの時は「露骨に未完成なところがある」というネガティブな理由でしたが、今回は「もっとこの地方を冒険したい」というポジティブな理由で、もっとボリュームが欲しいところです。
今後の要望
DLCを熱烈に希望します。服装でもいいし、新シナリオでもいいし、最高なのは新たなワイルドエリアの追加ですかね。そのあたりを有料DLCで追加してくれたら、それに越したことはありません。ただ、ポケモンなんですよねこれ。結局マイナーチェンジで買い直しの目に遭うのかと思うと、やや憂鬱です。特にウルトラサン・ウルトラムーンというひどいマイナーチェンジを食らった後なので。「誤差みたいな変更点のある2周目」ではなく、「チャンピオンになった主人公のその後の物語」が見たい、という意味もあります。モンハンですらG級商法をやめてアップデート対応に切り替えたので、ポケモンも見習っていくべきではないんでしょうか。期待しています。
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